みなさん、おはようございます。
今日取り上げます季語は「藪からし」です。
藪からしはブドウ科の蔓性多年草で、初秋になると丸い実ができて、それが熟すと黒くなります。この草が生い茂ると藪も樹木も枯れてしまうことからこの名前がつきました。
藪からし軍国の父小さきかな
木曽岳風子「六花」所収。
最初にこの句を詠んだ時は軍人(旧陸軍の中尉あたりの軍人)だった父親が、戦後平和な世の中になり、高度成長のもと豊かな国になったので、小さく見えたのかなと解釈しました。が、よくよく考えたら、軍国の父は明治・大正生まれの人を指し、昭和・平成の時代になり、父親の威厳が小さくなったということかなと思いました。