季語 木の実

みなさん、おはようございます。

 

今日取り上げます季語は「木の実」です。

 

木の実は“きのみ”とも言います。その名前の通り、木になる実のことですが、一般的には果樹を除いた団栗・樫・椎・栃などの実の総称です。これらの実が秋になると熟して自然に地上に落ちます。

 

本社より末社に降りて木の実かな

藤井圀彦「狩」所収。

 

神社には本社と末社があります。末社とはその神社の祭神に関するお社のことをいいます。ですので、大きな神社になればなるほど末社の数も多くなります。

ともすれば、我々は本社にのみ参拝しがちですが、木の実は末社にも隔たりなく落ちます。自然現象なので当たり前と言えば当たり前ですが、そんな光景が愛らしいようにも感じる一句です。