季語 馬肥ゆる

おはようございます。

 

このブログ最初に取り上げます季語は「馬肥ゆる」です。

私的には秋を代表する季語のひとつではないかと思いますので、取り上げてみました。

 

寒帯や温帯に生息する鳥獣たちは秋になると皮下脂肪が増えて太るのが一般的です。

晴朗な秋晴れの下で馬はとても豊かに肥えます。

 

山の湯へ米味噌運び馬肥ゆる    大橋越央子

 

大橋越央子(おおはしえつおうし)は日本の政治家で日本放送協会会長などを歴任した大橋八郎氏の俳号です。岡田啓介内閣で法制局長官、林銑十郎内閣で内閣書記官長に就任した後の1945年4月21日から日本放送協会会長に就任し、終戦時の玉音放送に携わりました。主な句集は「野梅」です。

 

作者は富山県高岡市出身なので、雪で閉ざされてしまうの山奥の湯治場へ米や味噌を運んで冬支度をする情景が浮かんできます。また、馬も冬に備えて肥えています。のどかな秋の日が描かれている一句です。